リハビリ通信~すみれの部屋~

今月のテーマは摂食嚥下障害の要因についてです。嚥下機能が低下する
要因は様々で、よく見られるものに以下の疾患があります。必ず摂食嚥下障害が出現するわけではありませんが、現在、または過去に以下の疾患の診断を受けたことのある場合は摂食嚥下障害の兆候の有無に留意する必要があると言われています。

摂食嚥下器官の疾患 ・口腔・咽頭・食道の腫瘍、炎症、火傷、奇形など・逆流性食道炎、食道痙攣、特発性食道拡張症
摂食嚥下器官周囲の疾患 ・変形性頚椎症、頚椎損傷などの頸椎疾患・甲状腺・縦隔、肺の腫瘍など
摂食嚥下に関わる神経・筋の疾患 ・脳血管疾患、脳外傷、脳腫瘍、脳性麻痺・パーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症

・脳炎、ベーチェット病、多発性硬化症、膠原病

・ギランバレー症候群、重症筋無力症

・筋ジストロフィー、急性灰白髄炎

・ステロイドミオパチー

その他 ・頭頸部への放射線治療、頚部郭清術・廃用症候群・ヒステリー

その他にも加齢により摂食嚥下機能は様々な影響を受け変化をしていきます。

変化の出現の仕方や進行の状況は個人により差がありますが、一般的に高齢者は摂食嚥下障害を呈しやすい状態にあります。一例を以下に示しますのでご参照ください。加齢に伴う摂食嚥下機能の低下は経過が長い為、本人や周囲が認識しないうちに進行していることがあり注意が必要です。

加齢が及ぼす影響 問題点
歯の欠損 ・固形物がうまく噛めない
口腔内・咽頭部の感覚低下 ・一口の量が多くなる ・飲み込むタイミングが遅くなる・誤嚥してもむせない
口腔内・咽頭部の筋力低下 ・口腔内での飲食物の処理に時間を要する・飲み込んだ後も口腔内に飲食物の残留物がある・痰・誤嚥した飲食物を喀出する力が弱まる

上記のような疾患や加齢による変化を呈することで誤嚥や喉頭侵入を生じやすくなると考えられます。いつまでも安全に食事を継続していけるよう、普段から体力や筋力を維持していけるような生活を送りましょう!!

次回は嚥下機能が低下している方にとって食べやすい物とはどんなものがあるかについてお話しします。

※参考文献:小寺富子監修,言語聴覚療法臨床マニュアル,改訂第2版,共同医書出版社

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